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  NPOあつぎみらい21の「かながわBusiness Network」 
                2021年12月号 Vol.132
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こんにちは、NPOあつぎみらい21「かながわ Business Network」
編集部です。 
毎月1回、メールマガジンを通じて皆さまの経営に役立つ情報をお届けして
参りますので、どうぞ宜しくお付き合いください。

さてさて、とうとう今年もクリスマスがやってきてしまいました。オリンピ
ックも、オータニさんも、・・・  いろいろあったけど、結局のところ、
コロナ禍に終始した1年でしたね。

それでは今年最後のメルマガ、今月の内容です。
1.<経営講座> ■ 【中小企業における知的財産について】
2.<活動報告> ■ 【厚木商工会議所様での土曜経営相談会】
3.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】

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1.<経営講座> ■ 【中小企業における知的財産について】
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1.知的財産とは

知的財産とは何だろうと考えるに、難しい・ややこしいとお考えの方は多いと
思います。実際、実務上の手続きや特許を巡る係争を見ていると法的解釈や運
用において複雑な面が多くあります。しかし、その基本的な概念はそれほど難
しくありません。簡単に言えば、知的財産は特定の者に独占させるだけの「価
値がある情報」のことです。「価値がある情報」でも一般に多くの人が知って
いる情報は知的情報であるかもしれませんが、知的財産ではありません。一般
に知的財産というと特許や著作権のことを思い浮かべるかもしれませんが、知
的財産の範囲はそれよりもはるかに広いものです。知的財産は「無形財産」
「無体財産」と呼ばれることもあります。
知的財産の一部が知的財産権として権利を付与され、保護されます。その代表
的なものが特許権、実用新案権、意匠権、商標権など産業財産権です(昔は工
業所有権と呼ばれていました)。

2.知的財産権をめぐる最近の話題

(1)「つながる車」に関する話題
 インターネットと接続する通信機能を備えた「つながる車」で特許を侵害さ
れたとして、米特許管理会社が損害賠償などを求め、日米の大手自動車メーカ
ー3社を提訴しました。Wi―Fi関連など十数件の特許が対象で、今後法廷
で損害賠償が認められれば各社は多額の支払いを迫られる可能性があります。
 第5世代(5G)移動通信システムの普及で、「つながる車」は市場拡大が
見込まれます。通信関連の技術革新は速く、自動車業界は部品メーカーも含
め、知財戦略の一層の強化が必要になって来るでしょう。

(2)ファションブランドにおける商標権をめぐる話題
 日本に昔からある市松模様の数珠袋の入れ物が、ルイ・ヴィトンの国際商標
登録に抵触するとして同社は神戸珠数店へ警告書をだしていました。対抗措置
として神戸珠数店は商標権侵害に対する判定を特許庁に請求しました。本年4
月商標に係る模様は市松模様と称される日本古来の織模様である、としてル
イ・ヴィトンの商標権の効力の範囲には属さないとの「判定」結果が出まし
た。
 なお、ネットではルイ・ヴィトンのダミエは日本の市松模様がヒントになっ
ているはずとの指摘も出ています(ダミエとはフランス語で『市松模様』のこ
と)。
 昨今の知的財産をめぐる係争の傾向は、部品・原材料を含めた広範囲な企業
に関係するということ、また市場のグローバル化の進展により中小企業におい
ても係争に巻き込まれることが避けられなくなってきました。


3.中小企業における知的財産の課題について

 中小企業白書には、「知的財産に係る知識の不足」、「人材や資金不足」、
「相談できる専門家の不足」、「模倣品や海賊版の横行」、「退職した従業員
によるの営業秘密の流出」、「取引先や親会社を経由した技術流出」などが中
小企業における知的財産管理の課題として示されています。

一方、ヒット商品(近年の収益に大きく貢献した商品)と特許の関係につい
て、ヒット商品のある企業の多くは何らかの特許を取得しているとの調査結果
があり、「ヒット商品」創成に関して知的財産が大きな力になっていると思わ
れます。
このことより中小企業において知的財産は極めて重要な経営資源であるにも関
わらず、上記課題により十分な管理と活用がなされていないのが現状です。そ
の背景には、知的財産は大企業の物で中小企業には関係ない、関係があっても
費用ばかりかかり効果は薄く積極的に取り組めないとの考えがあり、知的財産
=特許であるとの認識があるようです。
 しかし、特許は知的財産の一部に過ぎず、知的財産=「知的創造活動によっ
て生み出された財産的価値を有する情報」であると云う視点で考えるべきで
す。人が課題について一生懸命考えた結論は全て知的財産です、それが役立つ
かを判断し事業に取り入れることが必要です。このような視点で考えてみると
上記課題はネックにならないはずです。

4.中小企業における知的財産の必要性と活用

企業において自社の「強み」を生かし事業を継承、発展させることが重要です
が、中小企業に対する自社の「強み」は何に起因するかと云う調査によると、
技術力に起因するという考えが圧倒的に多く、加えて提案力、短納期、ブラン
ド力、アフターサービスといった項目があげられています。いずれの項目も知
的財産で裏打ちされているはずです。通常これらの「強み」に含まれる知的財
産はいずれも「暗黙知」が多く、「形式知」になっていないのが現状です。
つまり「強み」を生み出す原動力は、個人に帰属するカン、コツのような体感
的な技術、情報である点です。帰属する人が退職したり転職したりするとお手
上げです。知的財産=「知的創造活動によって生み出された財産的価値を有す
る情報」であることを考えると、「強み」を構成している「暗黙知」をいかに
「形式知」にするかは、知識や資金だけの問題でなく人材の育成管理であり経
営戦略そのものです。
 中小企業を経営されている方からよく耳にするのは、当社は図面全てを得意
先から貰うので特許など知的財産は無関係ですとのお話ですが、実はその状況
の中で技術力を発揮し短納期で納品するプロセスにおいていくつもの「暗黙
知」たる知的財産が存在し、機能していると云うことです。これら「暗黙知」
である知的財産を「形式知」化し企業内で共有してゆく必要があります。
その過程において、産業財産権(特許、実用新案、意匠、商標・・・)化して
ゆくことが重要になります。またノウハウや提案力、短納期を実現している個
人有の技術、仕組みやプロセスは不正競争防止法で保護される「営業秘密」と
して管理・活用されるべきものです。
 最近のコロナ禍の下、業種によって市場が縮小しており、企業を支えている
「強み」は多くの知的財産からなっているという認識がより一層必要であり、
ポイントとなる技術は権利化など適切な管理が必要です。これは知識、資金の
不足と云うよりも経営される方の意識に負うところが大きいと思います。
以上まとめると、
 (1)知的財産は特許に代表される産業財産権だけを意味していない。
 (2)自社の「強み」を支えるのは多くの「暗黙知」たる知的財産である。
 (3)「暗黙知」たる知的財産を「形式知」化し共有する。
 (4)ノウハウなど権利化困難な知的財産は、「営業秘密」として蓄積・管
    理・活用する
となります。日々の事業の中に知的財産は存在します、それを意識した事業展開
が大切です。

参考資料
 1 2014年3月 メルマガ<経営講座>
   企業における知的財産の管理と運用について 石崎洋之
 2 〝中小企業における知財活動状況〟  
    特許庁資料、東京商工会議所資料、日本経済新聞など

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 Writer:石崎洋之(産学コーディネータ)Mail:NAD02576@nifty.com
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2.<活動報告>  ■ 【厚木商工会議所様での土曜経営相談会】
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▼厚木商工会議所様での土曜経営相談会

  厚木商工会議所様では、「県央地域内の創業、経営革新並びに経営に関する
総合的な相談」に対応するため、商工会議所内に「土曜経営相談会」を設け、そ
の相談会の相談業務を、当NPOが委託を受けています。

 1)実施期間:2021年10月~2022年3月
     各月の第3土曜日、9:00~16:00
     (10月16日、11月20日、12月18日、1月15日、2月19日、3月19日)

 2)実施場所:厚木商工会議所 2階の相談室
        厚木市栄町1-16-15

 3)申込み:厚木商工会議所 中小企業相談所
     046-221-2153(事前予約制) 

 4)費用:無料

どうぞご活用ください。

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 Writer:安藤 一彦(中小企業診断士) 
     k.ando@f7.dion.ne.jp
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3.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】
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▼ その他のセミナー・講演情報

厚木商工会議所 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.atsugicci.or.jp/category/seminar/

相模原市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.ssz.or.jp/event

川崎市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.kawasaki-net.ne.jp/seminar.html

横浜商工会議所 セミナー・講習会のご案内 
 http://www.yokohama-cci.or.jp/event/

川崎商工会議所 セミナー・講演会スケジュール
 http://www.kawasaki-cci.or.jp/event/index.html

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■ 編集後記
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本年も、あつぎみらい21メルマガをお読みいただきありがとうございま
した。今年一年、この編集後記もコロナ関連の話題ばかりを綴ってきた
ました。来年には大型の補正予算と新年度当初予算による中小企業支援
施策の継続・拡大が計画されています。DXの推進、SDGsへの取組み等々、
変革・飛躍に向け一気に挑戦の機運を盛り上げていきたいものです。
良いお年をお迎えください。

それでは来年も元気に、お届けします。楽しみにして下さい!
メルマガや、当NPOの活動にご意見・ご質問などありましたら、お気軽に
お寄せください。

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メンバも当然非公開としています。ご安心ください。

発行者:特定非営利活動法人 NPOあつぎみらい21
編集長:東 新(NPOあつぎみらい21事務局長)
Website: http://www.atsugimirai21.org/ 
E-mail: mailmag@atsugimirai21.org

編集担当:橋向 博昭
E-mail: hiro@at-bridge.com
Website: http://at-bridge.com

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