┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   NPOあつぎみらいの「メルマガ起業セミナー」                       9月25日号 Vol.18 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ こんにちは、NPOあつぎみらい21 「メルマガ起業セミナー」編集部の加藤です。  残暑も和らいで来たと思ったら、台風が次々と上陸し、雨・風による被害を各地 に及ぼしています。皆様がお住いの地域は大丈夫でしょうか。当NPOが9月21 日予定していた次世代経営者実践塾の初回開催も延期いたしました。10月5日に 開催しますので、まだお申し込みされていない方は、是非ご確認ください。 それでは、今回お届けするメールマガジンのコンテンツはコチラ! 1.<特別講座> ■ハインリッヒの法則から学ぶマネジメント 2.<連載講座> ■専門用語を使わないマーケティングのハナシ。(第6回) 3.<セミナー> ■10月21日 次世代経営者実践塾 講義プレビュー 4.<講習情報> ■セミナー情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.<特別講座> ■ハインリッヒの法則から学ぶマネジメント ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ハインリッヒの法則とは:  ハインリッヒの法則とは、労働災害の発生確率に関する経験則です。アメリカの 損害保険会社の調査部副部長をしていたH.W.ハインリッヒが事故や災害の調査 結果から導き出した結論を1929年に論文として発表しました。1件の重大災害の裏 には29件の軽微な災害があり、さらにその背後にはヒヤリ・ハットの事例が300件起 きているという「1:29:300」の法則です。  ハインリッヒの法則は、その後多くの研究者によって研究や著作が発表されてい ます。ビジネスにおける失敗発生率としても活用されています。例えば、新聞沙汰 になるような1件の大失敗の裏には29件の顧客から寄せられた軽微なクレームや苦 情があり、更にその背後にはヒヤリ事故や「しまった」と感じる潜在的失敗が300件 位存在すると言われます。 ◆致命的な大失敗を防ぐ:  重大災害や重大クレームは常に300分の1で起きる可能性が潜んでいる訳です。 失敗学で知られる畑村洋太郎先生の著作『決定版 失敗学の法則』によれば、「ど んな小さなことでもヒヤリとしたら失敗の予兆だと受け止めて、それを構成してい る要因をきちんと突き詰めて、どういう危険があるかを考え適切な対処をすれば致 命的な大失敗は必ず防ぐことが出来る」とされています。  戦後最大の集団食中毒と言われる雪印乳業の事故は、同じ事故が雪印の同じ工場 で30年前に発生していたと報告されています。日頃起きている些細な事故や失敗を 日常的に真摯な姿勢で解決していくことが致命的な労働災害や重大クレームなどの 大失敗を防ぐのです。 ◆ハインリッヒの法則を「成功の達成確率」として見る:  ハインリッヒの法則は、世の中の事象を「失敗」の側面から見ていますが、「成 功」の側面から見たらどうでしょうか。企業の新製品開発を例に取ると1件の事業 化に成功した新製品の裏には市場には出したものの期待値に達せずに消えた新製品 がやはり29件位はあるかも知れません。その背後には新製品のアイデアとして浮か んでは消えたプランが300件位は存在するでしょう。新製品開発を事業として成功に 導くには、一つ一つのアイデアを出すことに労を惜しまず、開発に地道に取組む以 外にはないのではないでしょうか。日本には昔から「千三つ」という言葉がありま す。うまくいくのは千に三つ(0.3%)位しかないという意味です。 ┌───────────────────────────────────┐  Writer:吉澤中小企業診断士事務所 代表 吉澤正一    Mobile : 090-5004-4318   E-mail: myoshizawa_50116@yahoo.co.jp └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2.<連載講座> ■専門用語を使わないマーケティングのハナシ。(第6回) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼その6 「貴方は紙を信じますか?」 〜アンケートに潜む罠〜 の巻  先日、とあるカンファレンスに参加し、大手女性肌着メーカーであるトリンプの マーケティング戦略について聞く機会がありました。  トリンプはこれまで名物社長のユニークな販売戦略で業績を伸ばし続けました。 その社長の引退後も新たな戦略を立て、一時的に転換期みる後退があったものの、 国内2位の下着メーカーとして、常に業界の存在感を持ち続けています。  また同社は、自社を支持する顧客層が20〜34歳に集中していることに着目し、こ の層へのセールスプロモーションをビジネスとして請け負っているなど、常に新た な視点を探し、自社の収益につなげていく積極性をも持ち合わせています。 ※詳しくは下記リンクの同社リリースを参照の事。  さらに今回のカンファレンスでの講話において、iPadを集計端末として用い、リ アルタイムで集計可能なアンケートの収集を実施するという新機軸を打ち出してい ました。  従来のマーケティングでは顧客を「集団」と捉え、その購買特性を分析する事が 主たる目的でしたが、これにより個々の購買特性まで割り出そうと意気込んでいま す。  さて、今回の講話の中で、注目したのは業界2位という規模にもかかわらず、購 買頻度の高低や1回の買い物額以外に「バーゲンハンター」と呼ばれる、安売り広 告以外で絶対買わない購買層を識別し、振り回されない努力をしている事です。  起業して間もなくの時点では、このような大規模なアンケートをとることは不可 能です。しかしながら、大企業ですら生き残る為に、顧客を分析する事を怠らずに いる以上、何もせずに放って置くと、自ずと勝負は見えてしまいます。  では、どの様にすれば良いでしょうか?  アンケートをとる事はとても重要ですが、やみくもにデータをとってしまうと、 これら「バーゲンハンター」の意見が集約されてしまい、自社が求める本当の顧客 を見失う可能性があるのです。  たとえば、クーポンや安売り広告で客集めに勤しんでいる店に通う客は、そのお 店や商品に興味があるのではなく「割安感」や「値引率」に惹かれているのです。 皆さんも飲み会の幹事役を引き受けた場合は、料理や店の雰囲気ではなく、クーポ ンや飲み放題の有無で選んだことがありませんか?  そのほか、携帯電話そのものや、美容室など消費者側に立場が変わると、思い当 たる節はいくらでもあると思います。   もしもの事ですが・・・    アンケート結果 1位「もっと安く!」          2位「もっと品質の良いものを!」          3位「もっと大量の品ぞろえを!」                  ・・・こんな結果だったら、どうしますか?  つまり自社の顧客とすべき対象(=コンセプト)が固まっていない内にアンケー トを実施してしまうと、とんでもない落とし穴が待っている・・・と言う事です。  アンケートとは、実施する前に期待すべき結果を予測し、その答えが出るように 質問を考えるのが原則です。予測と結果の違いを分析し、店づくりや商品サービス へ反映させるのが本来の目的なのです。  また、来店客数の少ない小規模のお店や、不定形のサービスを扱う分野では、ア ンケートも紙に書かせるのではなく、質問事項を接客のトークの中に混ぜ込んで、 顧客から反応をとるなどの工夫が必要です。その際は、一人の顧客に全ての質問を とる様な無理をしない事がちょっとしたコツです。  さて、今回の話は「顧客と向き合う前に、自社の方向性を固めよう。」と言う事 を、きちんと理解できたでしょうか。  また面白いビジネス視点を見つけたら配信します。次回をお楽しみに! <参考資料> トリンプ・インターナショナル・ジャパン(株) AMO’S STYLEを中心とした直営店舗でのマーケティング活動のご案内 http://www.triumph.com/jp/cw_assets/JP/baitai.pdf ┌───────────────────────────────────┐  ★Writer:伊豫田 竜二(中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー)     〜 既成概念の先を行く 〜          中小企業が成長するための「経営企画室」として、             イノベーションの「タネ」と「シカケ」を作ります!                    Website: http://iyoda.web.fc2.com/ └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3.<セミナー> ■10月21日 次世代経営者実践塾 講義プレビュー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼第2回 「失敗学」から始めるリスクマネジメント  こんにちは、第2回講師をつとめる、NPOあつぎみらい21の伊豫田です。み なさんはリスクマネジメントという言葉をどの様に捉えているでしょうか?  大手損保系のリスクコンサルタントなどでは大掛かりなリスクの分析や対策が行 われますが、2回目の講義では中小企業に見合うマネジメントとして「失敗」情報 からリスクをコントロールしていくことを考えます。  東日本大震災では、地震発生直後に福島第一原発が制御不能に陥り、結果として 未曾有の被害を引き起こしてしまいました。  安全神話とまで考えられていた原発の裏で起こっていた事は、すべてが「人災」 であったと、私たちは報道などにより知ることが出来ました。  なぜ人々はこのような「失敗」を繰り返すのでしょうか?  講義では失敗学という考え方を通じて、そのメカニズムを知り、自社に潜んでい る「失敗の芽=リスク」を摘み取る術を学びます。  さらに、みなさんの過去の失敗体験から、そのメカニズムを「逆演算」すること で、リスクをコントロールする対策の立てかたを導きだし、今後の経営をより強固 なものにする手法を演習します。 ▼セミナーお申込みの詳細はこちら http://www.atsugimirai21.org/seminer.htm ┌───────────────────────────────────┐  ★Writer:伊豫田 竜二(中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー)     〜 既成概念の先を行く 〜          中小企業が成長するための「経営企画室」として、             イノベーションの「タネ」と「シカケ」を作ります!                    Website: http://iyoda.web.fc2.com/ └───────────────────────────────────┘ ┌─────────────────NPOあつぎみらい21からのPR──┐   ★次世代経営者実践塾 2011-12 Season 受講者募集中!     〜自分世代の「勝ちパターン」を作ろう!〜     失われた20年と言われるこの時代に、経営者への道を進もうとする    起業家を、NPOあつぎみらい21は応援しています。     今年発生した東日本大震災から立ち上がる企業をベストプラクティス    として、これから立つ次世代経営者を実践・討論形式で鍛え上げます。   1.東日本大震災を乗り越える「知恵」     10月 5日※ 東日本大震災の中小企業への影響と体験談      10月21日 「失敗学」から始めるリスクマネジメント   2.震災後の「新しい企業」を創る     11月17日 鍛えられた「現場力」で立ち上がる企業に学ぶ     12月15日 変化に対応した取引先選別と見積もりの具体例   3.次世代経営者で成長のビジネスモデルを作ろう     1月中旬 得意分野を共有した企業連携の事例を学ぶ     2月中旬 強みを生かせ!「企業連携」と「補助金」の実践       お申し込み、セミナー詳細はこちら         http://www.atsugimirai21.org/seminer.htm   〜NPOあつぎみらい21〜 ※台風の影響により初回日程が変更になりました。 └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 4.<情報> ■今月のセミナー情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼起業が勝ち組企業へ変身!魔法のマーケティング戦略 藤沢商工会議所  開催日程:10月1日(土)  http://sougyoujyuku.com/startup/ ▼KCCI企業家カレッジ 経営革新塾 川崎商工会議所  開催初日:10月1日(土)  http://www.kawasaki-cci.or.jp/kakushin/ ▼女性のための『起業家たまご塾』第5期  (財)横浜市男女共同参画推進協会  開催日程:10月8日(土)〜 全5回  http://www.uproom.info/beginner/tamagozenki2011.html ▼ビジネスパーソンのための簿記入門 神奈川大学  開催日程:10月13日(月)〜10月27日(木)  http://new.ku-portsquare.jp/site/course/detail/10/ ▼湘南ひらつかテクノフェア2011 出展企業募集  開催日時:10月20日(木)〜22日(土)10:00〜17:00  http://www.shokonet.or.jp/hiratuka/tecno-bosyuu/top.htm ▼二代目社長塾 (公財)神奈川産業振興センター  開催日程:10月19日(水)〜11月30日(水)  http://www.kipc.or.jp/content/view/958/115/ ▼テクニカルショウヨコハマ2012 (公財)神奈川産業振興センター  開催日程:平成24年2月1日(水)〜3日(金)  http://www.tech-yokohama.jp/tech2012/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  NPOあつぎみらい21が贈る、「メルマガ起業セミナー」はいかがでしたか? 今後もみなさんの起業を成功に結び付くための情報提供を行っていきますので、次 回も楽しみにして下さい!    冒頭に天候のことを書きましたが、今年の台風が数多く上陸し、そしてなかなか 通過しないのは偏西風の位置が影響しているそうです。偏西風が通常ある位置より も北で流れているため、台風が流れていかないのです。例えて言えば、歩く歩道に 乗れれば流れていくのに、近くに無いからノロノロ歩いていくといった感じです。 天候不順は消費の流れに大きく影響します。また、今年の特徴として節電は夏だけ でなく、冬の消費動向も大きく変えています。経営を考えるときには外部環境の変 化を意識することも大変重要です。その環境の変化が自社にどれだけ影響するか、 常にアンテナを張っておきましょう。  当NPOでは、1月10日から一般企業向けのメールマガジンを発行しています。 経営に役立つ情報収集のツールとしてご活用ください。 http://www.mag2.com/m/0001237314.html それでは、次回は10月25日ごろの配信予定です。お楽しみに! ▼皆さんの投稿をお待ちしています!  当メールマガジンは、読者参加型の起業支援メールマガジンとして、次のコンテ ンツを展開していきます。一緒にこのメールマガジンを盛り上げていきませんか? 1.メルマガ起業相談  メールマガジンの読者から、起業に関する質問をお受けします。経験豊富なNP Oあつぎみらい21のメンバーがあなたのお悩みを解決します! 2.起業体験記  ビジネスは「現場・現物・現実」が何よりの教科書です。あなたの起業に関する 体験を、読者の皆さんと分かち合いませんか? 開業の有無は問いません。起業の 中で発生する様々な「成功体験」「失敗体験」を共有することにより、読者のみな さんの起業がより現実に近づいて行くはずです。  メルマガの記事として採用させていただいた方には、NPOあつぎみらい21よ り1回2時間の個別指導を無料で提供いたします。奮って投稿してください。 投稿フォームはNPOあつぎみらい21のHPからダウンロードできます。 http://www.atsugimirai21.org/mailmag.htm −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 発行者:特定非営利活動法人 あつぎみらい21 編集人:加藤 仁史(中小企業診断士・1級建築施工管理技士) Website: www.atsugimirai21.org E-mail: mailmag@atsugimirai21.org ▼メール登録内容の変更・配信停止はこちらから手続きください。 http://www.mag2.com/m/0001186050.html ▼バックナンバーはこちら! http://atsugimirai21.org/mailmag=archive.htm Copyright(C) NPOあつぎみらい21 掲載記事の無断転載を禁じます。