┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   NPOあつぎみらいの「メルマガ起業セミナー」                       3月25日号 Vol.12 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ こんにちは、NPOあつぎみらい21 「メルマガ起業セミナー」編集部の加藤です。  震災後、最初の発行となります。今回の震災で情報が不足したり、正しい情報・そ うでない情報が飛び交う状況を見て、改めて情報の大切さを改めて感じました。今後 も、毎月1回のメールマガジンを通じて皆さまの経営に役立つ確かな情報をお届けし ます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    今回の震災で被災された皆さまに対しまして、心よりお見舞い申し上げます。             特定非営利活動法人 NPOあつぎみらい21 一同 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ それでは、今回お届けするメールマガジンのコンテンツはコチラ! 1.<連載講座> ■アンケート調査に見る起業家の気持ち(第3回) 2.<連載講座> ■新規創業で成功する要因(第1回) 3.<講習情報> ■セミナー情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.<連載講座> ■アンケート調査に見る起業家の気持ち(第3回) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼起業した人のふところ具合はどの程度?  こんにちは、NPOあつぎみらい21の伊豫田です。みなさんの思い描くビジネス は、どの様な収入をもたらしますか? 今回は「起業家のスタートアップ活動に関す る調査研究」から、収入のアンケート結果をもとに、解説を進めていきます。  はたして、みなさんの想像通りの結果になるでしょうか? ▼今回の統計結果 「就業形態」   1.個人 34.9%   2.法人 58.9%   3.その他 6.2% 「開始した事業からの収入」   1.100万円未満  16.5%   2.200万円未満  13.3%   3.500万円未満  34.4%   4.800万円未満  19.0%   5.1,000万円未満  6.2%   6.それ以上    6.8% 「開始した事業以外の収入」   1.投資による収入 14.8%       2.パート等の給与 12.4%   3.会社給与     8.1%   4.家賃収入     5.8%   5.会社役員報酬   4.8%   6.派遣業務給与   3.0%   7.その他      5.4%   8.副収入なし   55.9% ▼個人か法人か? (法人が58.9%)  統計の上では法人が勝っていますが、これは法人が良いか悪いかではなく、自分の ビジネスはどちらが有利か?で選択すべきです。  多くの解説書で会計や税制面でのメリット・デメリットが強調されますが、事業の 収益モデルや組織効率に比べるとその効果はそれほど大きくありません。スモールビ ジネスの場合で対外信用を気にしない場合や、サイドビジネスレベル程度の場合は法 人化するまでもありません。青色申告なら65万円の所得控除と引き換えに複式簿記 の義務化が、法人化をすると相当の会計帳簿の作成や決算公告などの費用が発生しま す。あなたのビジネスにあった企業体系を考えて判断しましょう。  もし個別の相談が必要な時にはNPOあつぎみらい21へご相談ください。経験豊 富なコンサルタントがあなたの悩みをサポートします。  また、「メルマガ起業相談」なら投稿採用者に2時間無料のコンサルティングを実 施します。こちらも合わせて募集中です。 ▼収入に過大な期待は禁物。(事業収入は200〜500万円が34.4%で最多)  それにしても、1,000万円以上が合わせて13%を占めていますが、初年度からそん なに稼ぐビジネスって一体どの様なものなのでしょうね?  考えられるのは、たとえば生損保会社の独立制度を利用した代理店などは、ある程 度の顧客を作れないと独立できないので、初年度から1,000万円を取ることも可能で しょうが、3〜5年は保険会社の企業内で集客をしているので、実質のところ4〜6 年目扱いと見るべきでしょう。  あとは、ITビジネスや営業職に多いスピンアウト型の独立です。独立元から顧客 を持って行き新しい事は一切なく、そのままの形態で起業するタイプです。  所得帯で一番多いのは200〜500万円です。これは起業するとこのくらい稼げると 考えるのではなく、「500万円くらい稼げる状態になったら独立する」と考えるべき です。決して無理な起業をするのは避けましょう。 ▼兵法三十六計「逃げるを上と為す」(副収入なしが55.9%で過半数)  過半数が副収入なしで起業をしています。確かに起業体力の無い間は経営資源の選 択と集中が必要と、解説書や専門家は説きます。  しかしこれらは、事業計画の裏付けがきちんと取れているからこそ言える事なので、 この統計を見て「過半数が起業一本でスタートしているから大丈夫!」などと思い込 むのは大変危険です。  起業一本でスタート場合は、前述の通りすでに既存ビジネスがあり、スピンアウト する場合や十分な資金確保が得られていると考えられるからです。  第1回の講座でも触れましたが、背水の陣は安易に使うものではなく、万全を期し た上で、やらざるを得ない状況に追い込む事です。読者のみなさんはくれぐれもバク チの様な起業は謹んで下さい。  いにしえの兵法書「三十六計」の掉尾を飾る戦術に、「走為上(=逃げるを上とな す。)」という計略があります。これは体制不利になった時は、ひたすらに戦いを避け 消耗を最小限にとどめ再起を促すという意味です。  日本人の伝統にある「玉砕」は戦時、精神的な美に昇華されましたが、現実の戦い では最後に生き残った者が勝者です。これはビジネスも同様です。  さて、今回は起業後の収入にスポットを当てて解説をしました。みなさんの思い描 いている姿と一致していましたか? この解説が起業の際の資金的な目安になれば 幸いです。消費者金融のCMコピーではありませんが、「起業は無理なく計画的に」 と言ったところでしょうか。 それでは、また次回をお楽しみに! ▼今回の参考文献 1.財団法人 中小企業総合研究機構   起業家のスタートアップ活動に関する調査研究 第2章   http://www.jsbri.or.jp/new-hp/work/research/pdf/startup/chapter2.pdf ┌───────────────────────────────────┐  ★Writer:伊豫田 竜二(中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー)   お客様の視点からニッチビジネスを展開する「買い物行動分析によるマーケ  ティング診断」と、FP視点から創業に欠かせない「資金繰りで失敗しない事  業戦略」で、起業家の「攻めと守りのビジネス」を強力に支援します!   Website: http://iyoda.web.fc2.com/index.html └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2.<連載講座> ■新規創業で成功する要因(第1回) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  今回は、飲食店を新たに創業したいと考えている二人の事例を参考に、創業に向け た準備や心構えの必要性について、お伝えいたします。ただ、具体的な内容について は記せませんので、飲食店の種類や場所、出店時期などについては、実際の創業予定 者とはだいぶ異なるものにしております。  以前、二人の相談を受ける機会がありました。二人とも同じぐらいの年齢で、どち らも飲食店の経営に携わりたいと考え、いろいろと準備をしているところでした。一 人目は間もなく創業できる段階にいて、出店する店舗も決まっています。もう一人は、 こんな店が良いなと考えてはいるが、具体的にいつ・どのような形で出店するかは決 められていない状況でした。この後の話が分かりやすいように、創業間近の人をAさ ん、決まっていない人をBさんとします。  Aさんは十数年以上、調理人としての経験がありました。店長の経験もあり、いま 務めているところでも店長をしています。そこでも多くのお客様の支持があり、この ような時代にも関わらず繁盛しているようです。店長が新しく店を構えたとしたら、 必ずお客様として来店してくれるであろう贔屓客(ひいききゃく)もたくさんいます。 店長経験があるので、料理の原価管理から仕入、宣伝の方法などにも経験があります。 何より、店長としてマネジメントができることが店を開くうえで有効な経験だと思い ます。  一方、Bさんは数年前に脱サラして、調理人になるために学習を始めました。学校 に通って資格をとったり、アルバイト等で調理場に入って修行を行ったりしたのです。 社会経験は十分にあるものの、飲食店の経験はほとんどありません。飲食店を運営し ていくノウハウはほとんど持っていないというのが実情です。Bさんの思いとしても、 まだ店を開く時期や場所などは決めていないものの、どのようにするか迷っている段 階です。  さて、AさんとBさんがもし創業して自分の店を出したとしたらどちらが成功する でしょうか?  一昔前であれば、Aさんが成功し、Bさんが失敗すると断言しても良かったでしょ う。しかし、市場環境が変化した現在では、絶対にこちらが成功しますと言い切るの は難しい状態になっています。やり方次第でどちらも成功する可能性があるからです。 必ずしも経験やノウハウだけが事業を成功させる要素ではありません。逆に言えば、 それだけに頼っていたら、失敗することもあるのです。  字数が増えてきたので、今回はここまでにしますが、次回は事業を成功させる要因 について、具体的に記していきたいと思います。 それでは、また次回をお楽しみに! ┌───────────────────────────────────┐  ★Writer:加藤仁史(中小企業診断士・1級建築施工管理技士)   厳しい建設業界を元気にするために、経営改善や業務プロセスの   改善に取り組む建設会社を応援します。   E-mail: gcc.katou@hotmail.co.jp └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3.<情報> ■今月のセミナー情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼(社)神奈川県経営診断協会 観光と地域活性化 3月28日(月) http://www.keieishindan.jp/kouennkai/2011-03-28.pdf ▼神奈川産業振興センター  実践!中小IT企業のためのクラウドセミナー 3月28日(月) http://www.kipc.or.jp/content/view/884/115/ ▼中小企業庁 経営者法律特別相談窓 (財)神奈川産業振興センター、神奈川県中小企業団体中央会 3月31日(木) http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/center/2011/download/110221ELE.pdf ▼4月19日(火) 横浜商工会議所 売上高を伸ばす【攻めの戦略】の構築方法と業績を上げる方法の実務 http://www.yokohama-cci.or.jp/7/7-2-1-1.asp?ID=939 ▼補助金等の公募 5月9日まで 経済産業省 第5回キッズデザイン賞の募集 http://www.meti.go.jp/press/20110303001/20110303001.pdf 募集期間中 新卒者就職応援プロジェクト http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2010/download/100209NJAP_G.pdf 使用済自動車判別ガイドラインに関する報告書の公表 http://www.meti.go.jp/press/20110228002/20110228002.html ┌─────────────────NPOあつぎみらい21からのPR──┐   ★次世代経営者育成塾 受講者募集中!     NPOあつぎみらい21が主催する、経営者育成セミナーです。     経営の必須スキルである、生産、営業、財務、組織の個別戦略から    全体戦略の立て方までを体系的・実践的に学ぶことができます。     10月21日から毎月第3木曜日 全6回 スポット参加可               参加費無料(資料代として各回1000円)            日程     〜カリキュラム〜    1.生産編        (終了しました)    2.営業編        (終了しました)    3.会計編        (終了しました)    4.組織編        (終了しました)    5.戦略編        (終了しました)    6.実践編(延期しました。振替日程は決定後にお知らせいたします。)       お申し込み、セミナー詳細はこちら         http://www.atsugimirai21.org/seminer.htm   〜NPOあつぎみらい21〜 └───────────────────────────────────┘ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  NPOあつぎみらい21が贈る、「メルマガ起業セミナー」はいかがでしたか? 今後もみなさんの起業を成功に結び付くための情報提供を行っていきますので、次 回も楽しみにして下さい!  冒頭に、情報の大切さを感じたと記しました。この度の震災後、さまざまなチェ ーンメールが飛び交っているようです。あえてその内容は記しませんが、過去に流 行っていた不幸の手紙となんら変わらないところを見ると、ツールや環境が変われ ど、人は進化しないのだなと感じます。その情報の真偽を見分けられるならば受け 取っても構わないのですが、必ずしも見分けられるとは限りません。知り合いから の情報だとどうしても信じる気持ちの方が強く働きますから、多くの人が同じ方向 に動いてしまいます。口コミには経営上のメリットもありますが、デメリットに働 く要素も多分にあることに注意しなければならないですね。  当NPOでは、1月10日から一般企業向けのメールマガジンを発行しています。 経営に役立つ情報収集のツールとしてご活用ください。 http://www.mag2.com/m/0001237314.html それでは、次回は4月25日ごろの配信予定です。お楽しみに! ▼皆さんの投稿をお待ちしています!  当メールマガジンは、読者参加型の起業支援メールマガジンとして、次のコンテ ンツを展開していきます。一緒にこのメールマガジンを盛り上げていきませんか? 1.メルマガ起業相談  メールマガジンの読者から、起業に関する質問をお受けします。経験豊富なNP Oあつぎみらい21のメンバーがあなたのお悩みを解決します! 2.起業体験記  ビジネスは「現場・現物・現実」が何よりの教科書です。あなたの起業に関する 体験を、読者の皆さんと分かち合いませんか? 開業の有無は問いません。起業の 中で発生する様々な「成功体験」「失敗体験」を共有することにより、読者のみな さん起業がより現実に近づいて行くはずです。  メルマガの記事として採用させていただいた方には、NPOあつぎみらい21よ り1回2時間の個別指導を無料で提供いたします。奮って投稿してください。 投稿フォームはNPOあつぎみらい21のHPからダウンロードできます。 http://www.atsugimirai21.org/mailmag.htm −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 発行者:特定非営利活動法人 あつぎみらい21 編集人:加藤 仁史(中小企業診断士・1級建築施工管理技士) Website: www.atsugimirai21.org E-mail: mailmag@atsugimirai21.org ▼メール登録内容の変更・配信停止はこちらから手続きください。 http://www.mag2.com/m/0001186050.html ▼バックナンバーはこちら! http://atsugimirai21.org/mailmag=archive.htm Copyright(C) NPOあつぎみらい21 掲載記事の無断転載を禁じます。